新人教育・継続教育

みんなで育てる、秋田赤十字の新人教育

赤十字の理念である「人道」を基盤とし、新人看護師一人ひとりのペースに合わせた成長をサポートします。1年後には「報告・連絡・相談が適切にでき、必要時指導や支援を求めながら自律して看護ができる」ことを目標に、部署全体で支えます。

成長を支える「認知的徒弟制」

当院では、単に技術を伝えるだけでなく、専門職としての「思考プロセス」を共に実践しながら学んでいくことを大切にしています。

「見せる・支える・見守る」プロセス

先輩の看護を「見る」ことからはじまり、助言をもらいながら「共に実践」し、最終的には「自律」して動けるようになるまで、段階を追って支援いたします。

思考の共有

「なぜその判断をしたのか」という専門職の視点を先輩が言語化し、共有することで、根拠に基づいた確実な判断力を養います。

認知的徒弟制による6ステップアプローチ

新人を一人にさせない、4層のサポート体制

  • プリセプター(実地指導者):日々の実践を支える

    最も近い距離で看護実践を共にし、技術指導と評価を行います。「わからないことは一緒に調べよう」という姿勢を大切にし、日々の小さな疑問にも丁寧に応えます。

  • サポーター:精神的なフォローと補完

    プリセプターが不在の際も、新人看護師を孤立させない体制を維持します。細やかな声掛けや技術の再確認を行い、心理的な不安を軽減する役割を担います。

  • 教育担当者:教育の質を管理する

    部署内の新人研修全体を統括し、適切な学習環境を調整します。指導を行う側(プリセプター・サポーター)への助言も行い、部署全体の教育体制を最適化します。

  • 師長:成長を見守る責任者

    研修の全体調整を行い、新人看護師が安心して学べる環境づくりに責任を持ちます。「共に成長していくこと」を部署の目標に掲げ、組織全体での受け入れ体制を構築します。

加えて、全職員を対象とした「メンタルサポート」も制度化しており、急性期医療の現場においても、心理的安全性の高い職場環境で、着実な一歩を踏み出すことができます。

新人が安心して学べる、充実した看護環境

固定チームナーシング

一定期間、同じチームで患者さんを受け持つため、メンバーとのコミュニケーションが取りやすく、相談や報告がスムーズに行えます。チーム全体で皆さまのOJTをバックアップします。

段階的患者ケア

患者さんの重症度に応じた体制(ICU・HCU・一般病棟)をとっているため、現在のスキルに合った環境で、無理なく経験を積んでいくことが可能です。

赤十字看護師としてのキャリア開発ラダー

赤十字施設のキャリア開発ラダーについて

日本赤十字社の看護部門は全職員対象に、個々の職員がそれぞれの能力に応じた、キャリアアップの支援をしていくための能力開発プログラムを2004年から実施しています。

当院も2006年度より日本赤十字社看護部が作成した看護実践能力向上のための仕組みになりました。

ラダー図

認定と評価の仕組み

キャリア開発ラダーレベル対応研修でそれぞれ研鑽を積み、各自が自分の看護実践に応じた申請を行い、評価会で同僚・上司からのポジティブ評価を受け認定されます。

キャリア開発ラダー図

1年間の教育スケジュール

入職時の研修から始まり、夜勤の段階的な導入など、1年をかけてじっくり育てます。

4月

入職時オリエンテーション・基礎看護技術研修

赤十字看護概論、感染予防、清潔ケアなどの基礎を徹底して学びます。
6月 夜勤導入・フォローアップ研修
夜勤前の心構えや、フィジカルアセスメントの基礎を習得いたします。
9月 マインドケア研修・技術チェック
慣れてきた時期の精神的なケアや採血・輸液管理、より高度な看護技術の習得を目指します。
10月〜1月 自立に向けた研修
安全な看護実践の強化、患者さんの入院から退院までを支援する力を身につけます。
3月 1年の振り返り
「心に残った看護場面」を共有し、2年目へのステップへと繋げます。

リフレッシュ研修

当院では春・夏・秋にリフレッシュ研修を院内で行っています。
以下は昨年実施した内容になります。

メンタルヘルス研修では、ケアする自分をケアする方法を学びました。

メンタルヘルス研修を通して、同期とのつながりを深めながら心身のセルフケアについて学びました。

就職して半年の自分を振り返り、自分の課題を振り返ろうをテーマに、グループディスカッションを行い、2年目に向け自分たちが頑張ることについて決意表明を行いました。

フォトギャラリー

緊張しながらも、確実な技術を身につけます。

静脈血採血:手順の確認
急変時の対応
浣腸
気管内吸引
尿道カテーテルの挿入
静脈注射:末梢血管内留置
輸液ポンプの管理
消防計画:防火訓練

教育理念・教育目標

教育理念

秋田赤十字病院の理念、及び、看護部の理念の具現化と看護職員個々の自己実現を目指し、看護職員は、秋田赤十字病院看護師に求められる能力の育成に主体的・自発的に取り組み、組織は看護職員個人と組織の人材育成に向けた生涯学習を支援します。

教育目標

  • 医療チームの一員として看護の専門性を発揮するための能力を育成することができる
  • 自律して思考し、問題解決を図ることができる
  • 高い倫理観と、人間性豊かな感性を磨くことができる
  • 赤十字事業の推進者となることができる
  • 自己の能力開発、向上に向けて主体的、継続的に行動することができる

教育体制

看護は職員ひとり一人の能力(知識・技術・態度)が看護の質を決定するため、高い能力を持った人材が必要であり、組織としても、個人としても能力開発に努めることが必須である。そのために、平成16年から看護職員の人材育成に主眼を置いたキャリア開発ラダーを導入している。

新人看護職員の教育については、平成22年度より新たに厚生労働省のガイドラインに基づいた「新人看護職員研修」を実施している。

オンデマンド研修

当院は、集合研修・個人研修にいつでもどこでも取り組めるように、学研ナーシングサポートによるオンデマンド研修を取り入れています。

  • 幅広い研修内容

    院内感染・医療安全・急変対応・認知症看護・早期離床・看護倫理等さまざまな研修が配信される。また、新人看護職員研修がガイドラインに基づいたプログラムになっています。

  • 場所を選ばない学習環境

    自宅のパソコン、スマートフォンでも視聴できるため、育児休暇中でもオンデマンド研修を利用して自己学習が可能です。

院内認定看護師

スキンケアナース院内認定コース ~スキンケアナース教育プログラム~

2026.3月現在、66名の院内認定看護師が活躍中です。
研修3回シリーズ(講義+演習)+実習 プログラムすべて修了後の認定になります。

スキンケアナース院内認定コース

研修内容詳細

第1回:スキンケアを学ぶ(講義+演習)研修時間:2時間30分
  1. スキンケア(皮膚の基礎知識、予防的スキンケア、治療的スキンケア)
  2. 紙おむつでの排泄ケア(紙おむつの基礎知識、失禁関連皮膚炎(IAD)の予防と対処)
  3. 医療用テープの正しい貼り方・剥がし方
  4. スキン-テア予防と管理 研修時間:3時間30分
第2回:褥瘡リスクアセスメント、褥瘡評価と褥瘡治療ケアを学ぶ(講義+演習)
  1. 褥瘡の基礎知識(創傷治癒過程、褥瘡とは、褥瘡リスクアセスメント、医療関連機器圧迫創傷(MDRPU))
  2. 褥瘡と栄養
  3. 褥瘡評価(DESIGN―R2020)
  4. 褥瘡治療(外用薬、ドレッシング材の使い方、外科的治療、局所陰圧閉鎖療法)研修時間:3時間
第3回:体圧分散ケアを学ぶ(講義+演習)
  1. 臥床時の体圧分散ケア方法
  2. 座位時の体圧分散ケア方法
  3. 体圧分散用具の活用 研修時間:1時間
知識確認チェック(全3回研修修了者対象)
実習(4例経験):自部署で経験または褥瘡回診への参加(褥瘡の観察と評価および記録、スキントラブルへの対応、予防ケアの実践、指導および記録)

ストーマケアナース院内認定研修 ~ストーマケアナース教育プログラム~

2026.3月現在、19名の院内認定看護師が活躍しています。
研修2回シリーズ(講義+演習)+実習 プログラムすべて終了後の認定となります。

ストーマケアナース院内認定研修

研修内容詳細

第1回:ストーマケアの基本(講義+演習)研修時間:4時間
  1. ストーマとは
  2. ストーマサイトマーキング
  3. ストーマの種類(消化管・尿路)と管理
  4. ストーマ装具の種類と取り扱い
  5. ストーマ管理における観察のポイント
  6. 基本的なストーマケア(スキンケア、装具交換)
第2回:ストーマ周囲皮膚炎とストーマ合併症(講義+演習)研修時間:4時間
  1. ストーマ周囲皮膚障害とその対策
  2. ストーマ・フィジカルアセスメントとストーマ装具選択基準
  3. ストーマ合併症とケアの実際
  4. 事例検討
知識確認チェック(全2回研修修了者対象)研修時間:1時間
実習(2例経験):自部署またはストーマ外来での実施(ストーマケアの実践(観察・アセスメント含む)および記録)